90歳の女性が語る沖縄の墓参りと戦争の記憶、失われた家族を求めて
太平洋戦争で沖縄県出身の父と引き離され、フィリピンに残った日系2世の賀数アデライダさん(90)は、オンライン記者会見を通じて、沖縄にあるはずの父の墓や親族の情報提供を呼びかけた。「離れ離れになった家族がつながれるよう助けてほしい」と述べ、年内にも墓参りのため初めて沖縄を訪れたいと考えている。
父の戦前の生活と戦中の苦難
賀数さんの父、昇さんは戦前にフィリピンに移住し、ココナツ油の売買に従事していた。戦中は通訳として旧日本軍に協力し、終戦前には長男の昇一さんと共に米軍の捕虜となり、沖縄に強制送還された。アデライダさんはフィリピン人の母と他のきょうだいと共にフィリピンに残されることとなった。
昇さんは「皆を呼びたい」と手紙で伝えていたが、1951年に彼の死去を知らせる手紙が届いた。昇一さんは70年代にフィリピンに移り住み、92年に死去した。沖縄の親族の連絡先や父の墓の所在も分からなくなってしまった。
情報提供の呼びかけ
アデライダさんは、フィリピン日系人リーガルサポートセンター(東京)に連絡を取り、那覇家裁に戸籍を作る許可を申し立て、認められた。彼女は、沖縄にいる親族や父の墓に関する情報を求めており、同センターへの連絡を呼びかけている。情報提供は同センター、電話03(6709)8151で受け付けている。
アデライダさんは、家族との再会を切望しており、沖縄を訪れることで父の墓参りを果たしたいと考えている。彼女の思いが、多くの人々の心に響くことを願っている。