宮崎県、警官自殺のパワハラ認定で賠償命令を受け入れ控訴せず
宮崎県警日向署の男性署員自殺訴訟、県が控訴せず
2019年に自殺した宮崎県警日向署の男性署員(当時31歳)の遺族が県に対して損害賠償を求めた訴訟において、宮崎地裁は1月30日、パワハラなどが原因でうつ病を発症し自殺に至ったと認め、約2900万円の支払いを命じる判決を下した。この判決に対し、県側が控訴しないことが4日、県警への取材で明らかになった。県は遅延損害金を含めた約3950万円の補正予算を専決処分した。
県警監察課は取材に対し、「判決を重く受け止め控訴はしない」と説明しており、判決が確定した後には今後の対応について公表する意向を示している。
パワハラ認定と安全配慮義務の違反
判決では、上司の行為が「業務上の指導として必要、相当な範囲を超えている」としてパワハラと認定された。さらに、上司が負担を軽減せず、安全配慮義務に違反したと判断されたことが、男性署員の自殺に至る重要な要因とされている。
この判決は、職場におけるパワハラの深刻さを再認識させるものであり、今後の職場環境改善に向けた取り組みが求められることになるだろう。
遺族の思いと今後の課題
遺族は、今回の判決を受けて「少しでも彼の苦しみが理解され、同じような悲劇が繰り返されないことを願っている」とコメントしている。県警は、今後の対応について慎重に検討を進める必要がある。
この事件は、職場におけるメンタルヘルスの重要性を浮き彫りにしており、組織としての責任を再確認する契機となることが期待されている。