内部告発者に4千万円の賠償請求、障害者ホームが元役員を提訴
障害者向けグループホームの入居者から食費を過大徴収し、公的な報酬の不正請求を行っていたとして、埼玉県から行政指導を受けたホーム運営会社が、内部告発を行った元取締役に対し、約4千万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こしていたことが11日、明らかになった。元取締役は「正当な公益通報に対する報復だ」として反訴している。
公益通報者保護法の適用
公益通報者保護法は「通報で損害を受けたことを理由に、通報者に賠償を請求することはできない」と明記されている。しかし、会社側は裁判の中で「会社に損害を与える目的のため、公益通報に該当しない」と主張している。この主張が認められるかどうかが、今後の裁判の焦点となる。
裁判資料によると、問題の会社は埼玉県熊谷市を中心に複数のグループホームを運営する「日本リメイク」(さいたま市)である。同社の取締役だった青木智義さん(50)は、昨年12月に退職前に過大徴収と不正請求、さらには別の取締役による業務上横領の疑いを県と県警に通報した。
行政指導とその影響
埼玉県は今年1~2月にかけて、グループホームに対する立ち入り調査を実施した。その結果、食材費や光熱水費の過大徴収分を入居者に返還するよう指導した。この指導は、入居者の権利を守るための重要な措置であり、今後の運営に影響を与える可能性がある。
元取締役の青木さんは、公益通報を行ったことによって自身が訴えられるという事態に直面しており、法的な保護が求められる状況にある。彼の行動が、今後の公益通報者の権利や保護にどのような影響を及ぼすのか、注目が集まっている。