AIが引き起こす男女格差の拡大リスクに警鐘を鳴らす国際労働機関の報告
女性比率が高いとされる事務職などの職種は、生成人工知能(AI)の影響をより受けやすいという報告が、国際労働機関(ILO)によって発表された。8日の国際女性デーを前にしたこの報告書では、生成AIの急速な発展が労働面での男女格差を拡大するリスクがあることが警告されている。
女性中心の職種への影響
5日付の報告書によると、女性が多く従事する秘書や受付といった職種は、AIの影響を受けやすいとされている。具体的には、女性中心の職種では業務の一部がAIによって代替される可能性が高く、約29%が影響を受けるとされている。一方、男性中心の職種ではその割合は16%にとどまるという。
このような状況は、労働市場における男女の不平等をさらに助長する恐れがある。特に、AI関連業界で働く女性の比率はわずか3割に過ぎず、AI開発に携わる女性が少ないことは、ジェンダー平等が十分に考慮されないまま製品開発が進む危険性を示唆している。
国の所得水準による影響
報告書では、国の所得水準によるAIの影響も分析されている。高所得国ではサービス業や事務職の割合が高く、雇用の41%がAIの影響を受ける可能性があると推計されている。これに対し、低所得国ではその割合は11%にとどまるとされ、経済的背景がAIの影響を受ける程度に大きく関与していることが明らかになった。
このように、AIの進展は国や職種によって異なる影響を及ぼすことが示されており、特に女性が多く従事する職種においては、さらなる注意が必要である。