家電データ活用で高齢者の生活を見守る新サービス登場
高齢者の生活を見守る新サービス
炊飯器や掃除機、テレビなどの電力使用データを個別に分析し、高齢者の生活に異変がないかを遠隔で見守るサービスを医大発ベンチャーが提供している。このサービスは、家電ごとの使用状況から生活習慣の変化を把握し、食欲減退や不眠、認知症などの前兆を早期に察知することを目的としている。北海道沼田町など6自治体が導入または導入に向けた実証実験を行っている。
このサービスを提供しているのは、奈良県立医科大発のMBTリンク(東京)である。彼らは、家電ごとに電力使用状況を示すデータの波形が異なる点に着目し、測定する小型センサーを活用して自宅などにある分電盤に設置した。約10種類の家電のデータを分析し、1分間に1回サーバーに送信する仕組みとなっている。
生活習慣の変化を捉える
同社によると、毎日規則正しく食事をしている場合、朝昼晩と決まった時間に炊飯器を使用することが一般的である。もし使用回数が減れば、食欲が減退している可能性があると指摘している。また、掃除機を使う頻度が減少することは筋力低下の懸念を引き起こし、深夜までテレビをつけている場合は不眠症が推測されるという。
このように、家電の使用状況を通じて高齢者の健康状態を把握することができるため、早期の対応が可能となる。特に高齢者が多く住む地域においては、このサービスの導入が期待されている。
沼田町での実施状況
人口2700人ほどの沼田町では、2020年から高齢者住宅など約30戸にセンサーを導入した。地域の高齢者が安心して生活できる環境を整えるため、自治体と連携しながらこのサービスを展開している。今後、さらなる導入が進むことで、より多くの高齢者がこの見守りサービスの恩恵を受けることが期待されている。
この取り組みは、単なる技術の導入にとどまらず、高齢者の生活の質を向上させるための重要なステップとなるだろう。地域社会全体で高齢者を支える仕組みが求められている中、このようなサービスの普及は大きな意義を持つ。