大阪・関西万博の歴史と親子の撮影記録が紡ぐ158の国と地域の物語
1970年、「人類の進歩と調和」をテーマに開催された大阪万博の会場で、当時小学3年生だった上所啓二(うえしょ・けいじ)さん(64)は、見たこともない形のパビリオンに目を奪われた。あれから55年が経過し、フリーカメラマンの父、啓一郎(けいいちろう)さんが撮りためていた大阪万博のフィルムを見返すことで、少年時代の興奮が鮮やかによみがえる。啓二さんは報道カメラマンとして、大阪・関西万博の会場にも何度も足を運び、パビリオンを撮影した。親子2代で記録した同一国、同一企業のパビリオンを比較することができた。
万博の魅力とパビリオンのデザイン
「万博の華」と称されるパビリオンは、その国の文化や歴史を反映したデザインが特徴である。建物自体が展示の一部として、来場者を楽しませる役割を果たしている。啓二さんは、父親の仕事について行った1970年の万博で初めて食べたフライドポテトや、会場で出会った外国人との交流が全て新鮮だったと懐かしむ。「70年の米国館の屋根の技術が後に東京ドームの屋根へとつながったように、今回の万博でも未来に生かされる技術が隠れているかもしれない」と声を弾ませ、夢洲の会場を撮り歩いている。
今回の大阪・関西万博には、158の国・地域が一堂に会し、10月13日まで開催される。各国のパビリオンは、独自の文化や技術を紹介し、来場者に新たな発見を提供している。
親子の記録と未来への期待
啓二さんは、父が撮影したフィルムを通じて、当時の思い出を振り返るとともに、現在の万博での体験を重ね合わせている。親子で同じ場所を訪れ、同じテーマで撮影を行うことで、時代を超えた記録が生まれている。特に、パビリオンのデザインや技術の進化を目の当たりにすることで、未来への期待が膨らむ。
大阪・関西万博は、過去の万博の経験を生かしつつ、新たな技術や文化の交流を促進する場となっている。啓二さんは、父の影響を受けながら、自らの視点で万博を記録し続けている。