スマホ記録提供拒否で初の起訴、5月から新制度スタート

スマートフォンのデータ提供を命じる「電磁的記録提供命令」を拒否したとして、東京地検が7月に刑事訴訟法違反の罪で都内の会社役員の男を起訴したことが28日、明らかになった。この提供命令は、5月に施行された改正刑事訴訟法に基づいて導入されたものであり、最高検によると、命令違反による起訴は全国で初めての事例である。

提供命令の概要

この提供命令は、捜査機関が裁判所の令状を取得し、データを記録した媒体ではなく、データそのものの提供を命じる制度である。正当な理由なくこの命令を拒否した場合、1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科される可能性がある。

地検や起訴状によると、起訴されたのは藍沢鵬程被告(39)であり、彼は外国人の在留資格申請において虚偽の内容を届け出たとして、7月に入管難民法違反罪で起訴された。その後、刑訴法違反罪で追起訴された。追起訴状によれば、検察は令状に基づき、被告から押収したスマートフォンに記録されたデータ全ての提供を命じたが、被告はパスワードを伝えずに拒否したとされている。

公判での被告の主張

被告は9月に東京地裁で行われた初公判において、「パスワードを忘れていたため、データを提供しなかった」と否認した。また、入管難民法違反についても無罪を主張している。

この事件は、改正刑事訴訟法の施行後、初めての命令違反による起訴であり、今後の法的な影響が注目される。捜査機関の権限と市民の権利のバランスが問われる中、法制度の運用がどのように進展するのか、引き続き注視する必要がある。

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