ノドグロ完全養殖成功、30年内の商業化を目指す近大
近畿大、アカムツの完全養殖に成功
近畿大学は5日、漁獲量が少なく希少性が高い高級魚アカムツ(ノドグロ)の完全養殖に世界で初めて成功したと発表した。大学は2030年を目指し、得られた稚魚を養殖業者に販売する商業化を進める意向を示している。
アカムツは日本海などで捕れる深海魚で、口の中が黒いことからノドグロとも呼ばれ、脂の乗りが良く、うまみが強いため非常に人気がある。
人工ふ化の成功と稚魚の育成
近畿大学によると、新潟県上越沖で採取した卵から人工ふ化させた3歳の雌から、昨年10月に約36万粒の卵を採取し、人工授精を行った。その結果、約4万匹がふ化し、今月3日時点で生き残っている約7200匹を飼育している。
このプロジェクトは、15年から富山県射水市の実験場でアカムツの飼育研究を開始し、翌年には人工ふ化に成功したことに始まる。22年には稚魚まで安定的に育てられるようになり、今回の完全養殖の親魚はこの年に生まれたものである。
今後の研究開発と展望
近畿大学は今後、飼育方法や病気対策に加え、成長を促進させる技術の研究開発にも取り組む方針を示している。これにより、アカムツの養殖業界における新たな可能性が広がることが期待されている。
近畿大学は、これまでにクロマグロやニホンウナギなど30種の完全養殖に成功しており、今回の成果もその一環として位置づけられている。養殖業の発展に寄与することが期待される。