「天才」チンパンジーのアイが死去 文字や数字を識別する能力を持っていた
京都大ヒト行動進化研究センター(旧霊長類研究所、愛知県犬山市)は10日、雌のチンパンジー「アイ」が死去したことを発表した。享年49歳で、9日に息を引き取った。死因は高齢と多臓器不全である。
天才チンパンジー「アイ」の生涯
「アイ」は1976年に西アフリカで生まれ、翌年に研究所に移された。1歳半からコンピューターを用いた言語学習を開始し、特に高い識字能力を示した。緑色の画像を見せられた際には、多くの漢字の中から「緑」の字を指さすことができ、その能力は研究者たちを驚かせた。
1989年には、別のチンパンジーと共におりから脱出する事件が発生した。アイが近くにあった鍵を使って南京錠を開けたことが判明し、その知恵と行動力が注目された。
子ども「アユム」との関係
2000年には雄のチンパンジー「アユム」を出産した。アユムもまた高い能力を示し、親子間での知識伝達に関する研究が進められた。アイとアユムの関係は、チンパンジーの社会性や学習能力に関する新たな知見を提供するものとなった。
アイの死は、研究者たちにとって大きな損失であり、彼女がもたらした多くの成果は今後も引き継がれていくことだろう。