ながら運転事故増加も摘発は減少、ハンズフリー利用の影響とは
車の運転中にスマートフォンなどを使用する「ながら運転」による死亡・重傷事故が、2024年には全国で136件に達し、過去最悪の数字となったことが、警察庁の分析で明らかになった。一方で、摘発件数は10年前に比べて5分の1に減少している。この現象は、車内に設置したスマホホルダーを利用した「ハンズフリー」のながら運転が常態化し、事故の原因となっている可能性がある。
ながら運転の実態とその影響
警察庁は全国会議において、ドライバーへの注意喚起と実態把握を強化するよう指示した。同庁は「ホルダーに据え置いたスマホを注視する運転がまん延している可能性がある」とし、危機感を強めている。実際、ながら運転による死亡・重傷事故は、2015年の85件から2019年には105件に増加した。
2019年には道路交通法が改正され、罰則が強化された影響で、翌2020年には事故件数が66件に減少した。しかし、2021年から再び増加に転じ、2024年には死亡事故が32件、重傷事故が104件となり、合計で136件に上った。
事故の原因と摘発の現状
136件の事故の使用状況を分析すると、「通話目的」でのながら運転は11件と少なく、ほとんどが「画像目的」であった。これは、運転中にスマートフォンでの動画視聴やSNSの利用が多くなっていることを示唆している。
対照的に、摘発件数は2015年の約103万件から一貫して減少しており、取り締まりの効果が薄れていることが懸念されている。警察庁は、今後の取り締まり強化とともに、ドライバーへの教育を進める必要があると考えている。