木村被告、事件後の沈黙を破り「誤りもある」と発言
「間違っているところもあります」。岸田文雄前首相らへの殺人未遂罪に問われた木村隆二被告(25)が4日、和歌山地裁で開かれた裁判員裁判の初公判に出廷した。事件以降初めて公の場に姿を見せた被告は、小さいながらもはっきりとした声で、起訴内容の一部を否認した。
被告の主張と裁判の進行
事件当時、現場で羽交い締めにされても終始うつろな目をしたままで無表情を崩さず、逮捕後は一貫して黙秘していたとされる木村被告。しかし、初公判では一転して、爆発物取締罰則違反については「身体を害する目的ではない」と主張し、公選法違反については「選挙をやっていることを知らなかった」と述べ、それぞれの罪の構成要件を否認した。
この日の公判では、被告の主張がどのように受け止められるかが注目された。被告は眼鏡をかけ、黒のジャケットを着用して入廷し、逮捕時と異なりマスクは着けていなかった。開廷直前には、裁判長らに向かってゆっくりと頭を下げる姿が見られた。
傍聴席の状況と地元の反応
和歌山地裁によると、この日用意された一般傍聴席は47席であったが、厳しい寒さの中、101人が列を作った。和歌山市内に住む70代の男性は抽選に落ちたものの、「地元で起きた大きな事件。どんな思いで投げ込んだのか知りたくて並んだ」と話し、事件への関心の高さを示した。
このように、地域住民の関心が集まる中で進行する裁判は、今後も多くの注目を集めることが予想される。被告の主張がどのように裁判に影響を与えるのか、また、事件の真相が明らかになるのか、今後の展開が待たれる。
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