岸田前首相襲撃事件、25歳男の初公判で殺人未遂などの罪が問われる
2023年4月、和歌山市で、岸田文雄前首相の演説会場に爆発物を投げ込んだとして、無職の木村隆二被告(25)が、岸田氏らに対する殺人未遂や爆発物取締罰則違反など五つの罪に問われています。裁判員裁判の初公判は4日、和歌山地裁で開かれる予定で、被告は殺意を否認するとみられています。
事件の概要
起訴状などによると、被告は2023年4月15日、和歌山市の雑賀崎漁港で衆院和歌山1区補欠選挙の応援に訪れていた岸田氏らを殺害する目的で、手製の爆発物を演説会場に投げ込みました。この爆発により、近くにいた警察官や聴衆の2人が軽傷を負ったものの、岸田氏にはけがはありませんでした。
捜査関係者によると、被告が持ち込んだ爆発物は2本あり、そのうち1本が実際に爆発しました。爆発物は自作のパイプ爆弾と見られ、爆発の衝撃で一部が約60メートル先のコンテナに突き刺さったとされています。和歌山県警と地検は、鑑定や再現実験を通じて爆発物の殺傷能力を確認し、岸田氏らが死んでも構わないという「未必の故意」があったとして、殺人未遂罪を適用しました。
法的な問題と今後の展開
木村被告は、殺人未遂の他にも、銃刀法、火薬類取締法、公選法にそれぞれ違反した罪にも問われています。これらの罪は、いずれも社会に対する重大な脅威を示すものであり、法廷での厳正な審理が求められています。
判決は19日に言い渡される予定であり、社会の関心が高まっています。今回の事件は、政治家や公人に対する暴力行為が許されないことを再確認させるものであり、今後の法的な判断が注目されます。
Go up
Leave a Reply