山梨産和紙で作る妊娠中の特別なドレス 伝統を感じる思い出づくり

妊娠した女性向けの「マタニティードレス」を、山梨県の和紙を使って制作するアトリエが、同県南アルプス市に存在する。アトリエを運営する仁平麻美さん(35)は、「ドレスを通して家族の思い出をつくり、山梨の伝統工芸も知ってほしい」との思いを語る。

仁平さんの背景と移住

川崎市出身の仁平さんは、舞台衣装の制作に憧れを抱き、専門学校に進学した。結婚を機に、山梨県富士川町に移住し、新たな生活をスタートさせた。

仁平さんは、2度の妊娠と出産を経験しており、出産直前の体調不良により夫婦間のコミュニケーションに齟齬が生じることもあったという。「気持ちが安定しづらい時期に、着るだけで元気になれて、思い出を残せるものを」との思いから、妊娠8~9カ月ごろに適したマタニティードレスのアイデアが生まれた。

和紙を用いた新たな試み

通常、マタニティードレスにはポリエステルなどが使用されるが、仁平さんは「ドレスを通じて地場産品やその職人を紹介できたら面白い」と考え、和紙とのコラボレーションを思いついた。自身の結婚式のために和紙のドレスを制作した経験が、この新たな試みを後押しした。

仁平さんが使用する和紙は、県南西部で100年以上作られているもので、絹や和綿と組み合わせて使用される。計5着のマタニティードレスを制作し、2024年11月には富士川町で開催されるショーで披露する予定だ。

地域の伝統工芸を未来へ

仁平さんは、マタニティードレスを通じて、地域の伝統工芸である和紙の魅力を広めることを目指している。彼女の取り組みは、妊娠中の女性たちにとっての特別な思い出を形にするだけでなく、地域の文化を次世代へと受け継ぐ重要な役割を果たすことが期待されている。

このように、仁平さんのアトリエは、妊娠中の女性たちに新たな選択肢を提供し、山梨の伝統工芸を再評価するきっかけとなることを目指している。

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